電池交換の手間が省けるソーラー発電や、常に正確な時を刻む電波(標準電波・GPS衛星電波)受信機能を備えた腕時計は、その圧倒的な利便性から高い支持を集めています。一方で、お客様から「急に止まってしまった」「電波時計のはずなのに時刻が合わない」というご相談をいただくケースも多々あります。
この記事では時計業界で20年以上のキャリアを持つ筆者が、電波ソーラー時計特有の「不調の正体」とその対策について詳しく解説します。大切な愛機と長く付き合っていくための知識として、ぜひお役立てください。
【時計選びに役立つ関連記事】
>大人の男性にふさわしい高級ソーラー時計の選び方|長く快適に愛用するための注意点も解説
目次
トラブルの多くは「故障」ではない?

まず、ユーザーの皆様に知っておいていただきたい重要な事実があります。電波ソーラー時計(GPSモデル含む)に見られる不具合の多くは、機械的な故障ではなく、実は「バッテリーの充電不足」によるものです。
「毎日愛用しているから、光は十分に当たっているはずだ」とお考えの方も多いでしょう。しかし、実際には以下のような状況で充電が枯渇しているケースが目立ちます。
袖口の遮蔽: 長袖のシャツやジャケットに隠れ、文字盤に光が届いていない。
保管場所: 帰宅後、光の入らない引き出しや専用ボックスに収納している。
光量不足: 室内灯のみの環境で、短時間しか光を浴びていない。
時計の挙動に違和感を覚えたら、修理を検討する前に「まずは充電が足りないのかもしれない」という意識を持つことが解決への近道となります。
ソーラー時計が完全に停止している場合
まずは「日光による充電」を試みてください。長期間暗所に置かれていた時計は、わずかな光では再始動しません。最も効率が良いのは、天気の良い日に窓際へ置いて太陽光を直接当てることです。
※注意点として、真夏のダッシュボードなど直射日光で極端に高温になる場所は避けてください。パーツの劣化や故障につながる恐れがあります。
※※長期間(数か月以上)充電せず過放電状態になると、再充電できなくなる可能性があります。
動き出しても、すぐに止まる時は?
「少し光に当てたら動いたけれど、使用していると止まってしまう」という現象は、駆動に必要な最低限の電力しか蓄えられていない証拠です。動いたからといってすぐに使用せず、後述する目安時間を参考に「フル充電」を目指してしっかりと光を当て続けてください。
※もし十分な充電を経ても症状が改善しない場合は、内部回路の不調や、電力を蓄える「二次電池」の寿命が考えられます。その段階で初めてメーカー点検や修理を検討しましょう。
針の動きが「2秒ごと」にジャンプする
秒針が1秒ずつではなく、2秒間隔でスキップするような動きを見せることがあります。これは多くのソーラー時計に搭載されている「充電警告機能」です。故障ではなく、「バッテリーが残り少ないので充電してください」という時計からのサインです。
※2秒運針の状態でも内部では正確に計時されていますが、放置すると間もなく停止します。
電波時計なのに時刻がズレる主な要因
「電波時計=絶対にズレない」というイメージがありますが、以下の条件では正確な時刻と差異が生じます。
電波受信が成功していない
受信に失敗すると、時計は一般的なクォーツ(月差±15~20秒程度)として動作します。毎日、電波の安定する深夜から朝方に行われる自動受信が失敗する主な理由は、充電不足で受信パワーが足りないか、窓から遠い建物内や地下など電波が遮断される環境にいるためです。
夜間は窓際に置き、文字盤を真上に向けると成功率が向上します。
※手動で時刻情報を受信する「強制受信」も可能です。ボタン操作方法はお手持ちの取扱説明書をご確認ください。
ホームタイム(都市設定)がズレている
電波時計やGPS時計には、ホームタイムと呼ばれる「基本となる都市設定の時刻」があります。これが東京(TYO)から別の都市に変わってしまうと、電波受信のたびにその都市の時刻を表示するので、時刻にズレが生じます。この原因は磁気による回路の誤動作や、バッテリー残量低下によるシステムリセットなどが考えられます。
この場合は取扱説明書を確認して、ホームタイムの確認&修正をおこなうことで、正しい時刻が表示されるようになります。
「基準位置」が物理的にズレている
これが最も見落とされやすいポイントです。電波を正しく受信しているにもかかわらず、数分・数時間単位で一定のズレがある場合、強い磁気や衝撃によって「針の取り付け位置(基準位置)」自体が物理的にずれている可能性があります。
※時計にとっての『12時ちょうどの位置』をリセットする作業のことです。
この場合も、取扱説明書に従って「基準位置合わせ(0位置合わせ)」という操作を行うことで、修正が可能です。
もし、上記をすべて試しても解決しない場合は、以下の点もご確認ください。
①機内モードや、その他のモードになっていないか?
②リューズが引かれた状態になっていないか?
③サマータイム設定がONになっていないか?
【プロが教える】充電時間の目安
安定した動作を維持するために必要な「光に当てる時間」の目安です。
快晴の太陽光:止まった状態からフル充電まで約10時間〜30時間(安定駆動までは1時間弱)
室内照明:止まった状態からフル充電まで150時間以上(安定駆動まで10時間以上)
ご覧の通り、圧倒的に太陽光の方が充電効率が良いため、「月に一度は窓際で5〜6時間の充電」をルーティンにすることをお勧めします。
※実際の充電時間は環境、メーカーやモデルによって大きく異なります。詳細はお手持ちの取扱説明書をご確認ください。
取扱説明書を紛失してしまった方へ
各メーカーの公式サイトでは、時計の裏蓋に刻印されている番号から取扱説明書を検索・閲覧することができます。操作方法に迷った際は、以下のリンクをご参照ください。
本記事で紹介した方法や、取扱説明書を確認しても改善されない、または原因が分からない場合はメーカー修理をご検討ください。
【時計の「心配」を解消する関連記事】
>防水機能の腕時計でもお風呂は絶対NG!プロが教える誤解と正しい扱い方

各種ブランドウォッチ正規取扱店
須坂長野東ICから車で約15分 長野駅前から車で約10分
駐車場25台完備
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
――――――――――――――――
長野のブランドウォッチ正規代理店
ブルージュ一真堂
〒381-0034
長野県長野市高田1736-1
営業時間 11:00~19:00
お問い合わせ:026-263-5550
HP: https://www.1sd.jp/top/watch
――――――――――――――――


