【グランドセイコー】クォーツモデルはどこが違う?その特徴を徹底解説

日本でもっとも注目されている腕時計ブランド「グランドセイコー」。

日本国内はもちろん、国境を越えて人気を博しており、だれもが認めるブランドとして脚光を浴びています。

 

光と影が美しい表情を織りなすグランドセイコー
光と影が美しい表情を織りなすグランドセイコー

 

特筆すべきは、緻密で繊細な職人の技から生み出される時刻の正確さ(精度の高さ)。

とくに「グランドセイコー」のクォーツムーブメント(電池による駆動のムーブメント)は、世界トップクラスの精度を誇っています。

今回は人気の「グランドセイコー」の歴史に触れ、最上級精度のクォーツモデルを詳しくご紹介していきます。

 

GS スポーツコレクションのクォーツ搭載モデル(品番:SBGN029)
GS スポーツコレクションのクォーツ搭載モデル(品番:SBGN029)

 

「グランドセイコー」の変遷

国産の最上級機械式時計

「グランドセイコー」は、1960年に「世界に通用する最高級の腕時計を日本で作り出す」という目標と使命感のもと、最初のモデルが誕生。

戦後の復興から高度経済成長へ移行する時期、高級ラインの憧れの腕時計として大きな話題となりました。

 

1960年に発売された、初代グランドセイコー
1960年に発売された、初代グランドセイコー

 

1950年代には、日本の時計メーカーはすでに実用的な腕時計の生産において高い技術力を培っており、セイコーもその中で機械式時計の精度向上に継続的に取り組み、国内の品評会などで高い評価を得ていました。

しかし、世界レベルで見ると、まだスイスの高級時計ブランドには及ばないという認識がありました。

この差を埋めるために、さらに高い目標を設定する必要があったのです。

 

精工舎は1960年代にスイス天文台コンクールで上位入賞
精工舎は1960年代にスイス天文台コンクールで上位入賞

 

機械式時計の衰退とクォーツの隆盛

誕生以来「グランドセイコー」は、腕時計の本質を高い次元で追及を続け、「グランドセイコー規格」を制定。

厳しい基準を設け、それに合格する高品質な時計を作り続けました。

スイス腕時計の品質に負けない高品質・高精度を認められ、セイコーブランドの最上級ラインの機械式時計として人気を博します。

しかし、クォーツ時計の台頭により1970年代には生産が縮小。

時代の流れに合わせ、惜しまれつつ生産休止となりました。

 

惜しまれつつもGSの機械式時計は休止の道をたどった
惜しまれつつもGSの機械式時計は休止の道をたどった

 

1988年。

雌伏の時を経て「グランドセイコー」からクォーツモデルを発表。

ここから新たなスタートを切り、クォーツの精度の追求・機械式時計の復権にむけて、そしてさらなる技術の境地を模索する「グランドセイコー」のブランド展開が進んでいきます。

 

1988年「グランドセイコー」の名で復活したクォーツ搭載モデル(年差±10秒)
1988年「グランドセイコー」の名で復活したクォーツ搭載モデル(年差±10秒)

 

「グランドセイコー」のクォーツムーブメントの特徴

 

最高の精度を求める「9Fクォーツ」

「グランドセイコー」のクォーツムーブメント、特に代表的な「9Fクォーツ」は、通常のクォーツ時計とは一線を画す、独自の技術とこだわりが凝縮されています。

 

グランドセイコー「9Fクォーツムーブメント」
グランドセイコー「9Fクォーツムーブメント」

 

圧倒的な高精度:年差±10秒

●水晶振動子の選別とエイジング

通常のクォーツ時計は「月差±15秒程度」であるのに対し、9Fクォーツは「年差±10秒」という驚異的な精度を誇ります。

この精度を実現するため、3ヶ月にも及ぶ「エイジング(慣らし運転)」を行い、温度特性が安定した最高品質の水晶振動子だけを選別して採用しています。

 

●温度補正機能

水晶振動子の個体差をICに記録し、さらに駆動中は1日に540回もの検温を行うことで、温度変化による振動数のずれを自動で補正、精度を安定させています。

 

●緩急スイッチ

機械式時計の緩急針のように、ユーザーが微調整できる緩急スイッチが搭載されており、さらに精度を追い込むことが可能です。

クォーツでも精度調整できる「緩急スイッチ」
クォーツでも精度調整できる「緩急スイッチ」

 

高トルク(太い針を動かす力)

●ツインパルス制御モーター

一般的なクォーツ時計のモーターはトルクが弱く、軽量なプラスチック製の針を使用する傾向があります。

しかし「グランドセイコー」のクォーツは「ツインパルス制御モーター」を搭載することで、通常のクォーツの2倍の駆動力を実現しています。

これにより「グランドセイコー」の機械式時計と同等の、長く太い、立体感のある重い針を正確に動かすことができます。これは視認性の向上にも繋がっています。

立体的で優れた視認性の時分針
立体的で優れた視認性の時分針

 

秒針の正確な運針

●秒針の震え抑制「バックラッシュオートアジャスト機構」

歯車間の「遊び(バックラッシュ)」により、秒針がわずかに震える現象を抑えるため、機械式時計の心臓部にも用いられる「ひげぜんまい」を利用した「バックラッシュオートアジャスト機構」を搭載しています。

これにより、秒針が正確かつ美しく、ピタリと目盛りに合致する「ジャスト・イン・タイム」な運針を実現しています。

 

瞬間日送り機構

瞬時にカレンダーが切り替わる「瞬間日送り機構」搭載
瞬時にカレンダーが切り替わる「瞬間日送り機構」搭載

深夜0時ちょうどに日付が瞬時に切り替わる「瞬間日送り機構」を搭載しています。

これも機械式時計では一般的な機能ですが、クォーツ時計での実現は高い技術力を要します。

 

高い耐久性とメンテナンス性

●スーパーシールドキャビン

ムーブメントは高い密閉性を持つ「スーパーシールドキャビン」で保護されており、ゴミやホコリの侵入を防ぎ、油切れによる性能劣化を抑制し、高い耐久性を実現しています。

 

卓越した技術を持つグランドセイコーの時計職人
卓越した技術を持つグランドセイコーの時計職人

 

●電池寿命

約3年とされており、一般的なクォーツ時計と同程度ですが、適切なメンテナンス(7~8年ごとのオーバーホール推奨)を行うことで、40年以上使えるとされています。

 

常識をくつがえす技術をもった最高クラスのクォーツ腕時計

これらの独自の技術とこだわりによって、グランドセイコーのクォーツムーブメントは、単なる「電池で動く時計」ではなく、「究極の精度と実用性を追求した時計」として高い評価を得ています。

ムーブメントの比較
ムーブメントの比較

グランドセイコーに搭載されるムーブメントは、すべてグランドセイコー専用に開発されています。

「クォーツ」のみならず「機械式」「スプリングドライブ」など、独自の技術をいかんなく発揮した高品質なムーブメントとなっています。

 

日本の腕時計業界を牽引する「グランドセイコー」

グランドセイコーの誕生は、単一の製品開発にとどまらず、日本の時計産業全体の技術力向上と、世界市場におけるブランドイメージ確立を目指した、一大プロジェクトだったと言えます。

これはまちがいなく日本の時計産業の発展を牽引する重要な一歩となりました。

グランドセイコー レディスモデルのイメージ
グランドセイコー レディスモデルのイメージ

その後も、技術・品質・デザイン・ブランドイメージの全ての面において、日本の腕時計業界の基準を引き上げ、その方向性を示す役割を果たしていると言えます。

 

まとめ

1960年に誕生した「グランドセイコー」。

技術・精度向上に取り組み続け、最上級の国産ウォッチブランドとしてのポジションを確立し、世界的に高い評価を得るブランドに成長しました。

初代グランドセイコーにも刻まれる獅子の紋章
初代グランドセイコーにも刻まれる獅子の紋章

独自の基準「グランドセイコー規格(GS規格)」が設けられ、厳しい検査に合格した品のみ「グランドセイコー」として世に出ます。

当初は機械式モデルとして開発された「グランドセイコー」ですが、1988年にクォーツモデルが誕生し、その後さらなる改良を重ね「キャリバー9F(クォーツ)」が完成。

従来のクォーツの常識をくつがえす、数々の新機軸を搭載し、年差±10秒の高精度を実現しています。

精緻な職人技が光る「グランドセイコー クォーツモデル」
精緻な職人技が光る「グランドセイコー クォーツモデル」

「正確で」「見やすく」「美しい」

ブランドの誕生以来、グランドセイコーが追求する腕時計の本質を極限まで追い求めた先にたどり着いた、究極のクォーツ腕時計です。

 

 

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ブルージュ一真堂外観
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